ドイツでは、施設が急速に増え、ごみ処理の主流になりつつある。ところが、2008年5月、葉山町がこの計画から抜けた。その年の1月、町長が替わり、「ゼロウェイスト」を掲げる新町長が、バイオガス化は国内で実績がないことなどを理由に、共同処理に異議を唱えたからだ。町は、徳島県上勝町をお手本に、生ごみ処理機を各家庭に普及させたりして、「ごみゼロ」を目指すという。困ったのは横須賀市と三浦市。結局、横須賀市が不燃ごみの選別施設を引き受けることにし、2009年3月、両市のごみ処理広域化基本計画を作ったが、3市町がこれまでに多額の費用と手間を要しており、怒りはおさまらない。同年1月、両市は葉山町に1億4700万円の損害賠償を求める訴訟を、横浜地方裁判所に起こした。もちろん、葉山町には町独自の判断があっていい。それが住民自治だ。しかし、葉山町が「ごみゼロ」を目指すといっても、現在、群馬県の産廃処分場にごみを持ち込み、埋め立てている状況がある。どんなにリサイクルを進めても、残ったごみはどこかで燃やし、埋めなければならない。「婚約」を解消する選択がよかったのかどうか、疑問の残るところだ。