ファッション雑誌のモデルはすばらしいプロポーションをしていますね。すらりとのびた足、華奢な肩、きゅっとしまったウェストなど、理想的な体型をしています。プロポーションがよいというのは、均整がとれていて、バランスのよい美しい体型という意味で使われています。宝石の場合は、このプロポーションがカットの技術力で決まり、宝石の美しさである輝きに直接影響しています。正確なカットが宝石のよいプロポーションを作るのです。透明な宝石に光をあてると、光は、宝石の中を通るときに幾重にも屈折したり反射します。この屈折や反射が十分に効果的に起こるとき、宝石が輝きを増すわけです。何回となく屈折と反射を繰り返して、私達の目には沢山の光に見えるのです。つまり、宝石の輝きはカットのよしあしにかかっているわけです。石と光の性質を計算して、形よくカットされてはじめて宝石は輝きを備えることができるのです。カットがよいということは、石全体のプロポーションもよいということです。宝石の本来の美しさを出すために宝石に合ったカットが施されます。ダイヤモンドにはダイヤモンドに合ったカットが、エメラルドにはエメラルドの弱さやもろさをカバーし、なおかつ色の美しさを引き出すエメラルド・カットが施されるのです。各宝石に合ったカットの方法が数学的、科学的に計算されてつくり出されています。