せっかくお金をかけて塾に通わせるのだから、できれば成績は上がってほしいもの。一人の生徒の成績の伸び具合については、まさにケースバイケースなので本書ではとくに言及はしない。小学校の担任が代わって伸びることもあるだろうし、学校にも塾にも関係なく興味ある分野の本を読んで急激に知的好奇心が刺激されて全体としての底上げがされることもある。テレビのドキュメンタリー番組で動物の生態に関心を持ち、その結果理科の成績が上がる、あるいは小説を原作にしたドラマを見て読書量を増やし、その結果国語の成績がアップするということもよくあることだ。自分や家族が病気や怪我で医者に世話になったから医者を志すようになって成績が上がったという例はない。こういったものはすべて子どもの内面からのモチベーションの問題だ。だから通塾が即成績向上につながると言い切るのは乱暴に過ぎる。とはいえ、塾に通うことで成績が向上するのを期待するのは塾にお金を支払う親としては当然のことだろう。しかし、塾での落ちこぼれ、成績不振は決して珍しいことではない。成績別にクラス分けをしている場合、成績の悪い下位クラスに下がったとき、子ども白身が心を傷めるのは想像に難くない。
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